アニメを斬る!

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魔導世界の不適合者 ~魔術学科の劣等生~ 第3部(第32話)

第四章  光と影の歌声 1 ―MMフェスタ―

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         1

 

 その日――ネオ東京ビッグサイトを見下ろす空は、透き通るような快晴であった。
 ネオ東京シティ江東区有明に位置する、この巨大イベント場は正式名称を『ネオ東京シティ国際展示場』といい、千葉県の幕張メッセを抑えて、ニホン最大の規模を誇っている。
 敷地面積は、約二十五万㎡
 総展示面積は約九万㎡
 会議棟、東展示棟、西展示棟の三つで構成されている。
 中でも会議棟は独自のデザインをしている事で知られていた。
 スタートは午前九時ジャストだ。

 

『いよいよですッ。今年度のMMフェスタが開幕となりました!』

 

 女性アナウンサーの声が、電波に乗ってお茶の間に届けられている。
 通称・MMフェスタ――『堂桜・マジック&マシン・フェスティバル』の様子を中継しようと、国内・海外のTV局がこぞって押しかけていた。
 どのTV局も、一番人気のエースキャスターを投入している。
 むろんマスコミはTV局のみではない。新聞社や出版社といった活字メディア、様々な規模のネット配信メディアにフリージャーナリストなども大挙して参集していた。
 とはいえ、そういった者達は、二日間で二十四万人を超える来場者の中では極少数である。
 主役はマスコミでもイベントスタッフでもなく――有料来場客である。
 開催は二日間。
 初日である今日は、主に商談客がメインだ。
 二日目の明日が、一般客となっている。
 三つの展示棟のみではなく、屋外での展示イベントでも、人が溢れかえっていた。
 商談が主目的であるので、背広姿のビジネスマンの姿が目に付く。催されるイベント内容も初日と二日目では客層に合わせて色合いが違っているのだ。
 そんな中、ラフな私服姿の少年少女がいる。

 

「――おい晄。大丈夫か?」

 

 統護は心配そうに晄に声を掛けた。
 辺りを見回しても人・人・人・人・人――といった圧倒的な光景に、晄は卒倒寸前である。
 青ざめた彼女は目を白黒させて、弱音を吐く。
「こ、こ、こ、こんなに人が。もう帰りたい……」
「いやいや。しっかりしろって。何の為に来たんだよ」
 二人が名前で呼び合うようになった決意の夜から――さほど日数は過ぎていない。
 その間、特にトラブルはなく、統護は晄の特訓を見守っていた。そして今日が本番である。
 初日に公開オーディションである『堂桜・ミュージック・コンテスト』が開かれる。
 二日目が、ゆりにゃんこと榊乃原ユリがメインを務める『堂桜・スーパー・ミュージック・フェア』が行われるのだ。今年度は、話題が榊乃原ユリ一色なので『ゆりにゃんライヴ・イン・ビッグサイト』という名称の方が一般に浸透している。このゆりにゃん効果によって、今年の総入場者数は過去最高の三十万を超えると予想されていた。
 入場時に一緒だった深那実は早々に姿を消しており、今は統護と晄の二人だけだ。
 統護は周囲を見回して言った。
「午後の開始まで時間があるから、とりあえず見学しようぜ」
 見学だけではなく、各展示場でVIPとしての顔見せという御曹司としての責務もあった。

 

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 二人は会議棟から見て回る事にした。
 会議棟は東と西の展示棟を繋いでいる中心施設である。
 晄は映像メディアでしか目にした事のなかった会議棟を間近で見上げ、ため息をついた。
 本当に独特のデザインをしている。高層部が逆三角形になっているのだ。
「凄い……。本物だ」
「だな。ま、とにかく入ろうぜ」
 通行客の整理は実にスムーズに行われている。武装した警備スタッフの的確な誘導もあり、人波に苦しまずにエントランスホールへと入れた。

 


 あちこちで新製品のアピールが行われている。
 出展しているのは、主催である【堂桜エンジニアリング・グループ】のグループ内企業だけではない。国内海外の協力企業、関連企業も割り当てられている各ブース内で、熾烈にアピールを競い合っていた。
 司会進行と解説役である背広姿のエンジニア。
 サービス担当の女性コンパニオン。
 ブース裏では、大きな商談を担当する社長をはじめとした重役陣、小さな商談担当の営業マンと、どの参加企業も役割分担は明白となっている。
「じゃ、俺は裏で挨拶してくるから」
「いってらっしゃい」
 どのブースに行っても、統護はまず単身でブース裏へ赴いて、社長や重役に挨拶する。
 その間、残された晄は一人でイベントを見学する――の繰り返しとなっていた。
 晄はすでに現在位置を見失っている。
 正面玄関でコンパニオンから受け取っていた会議棟全体のパンフレットに、館内地図は載っているが、晄には見方がよく分からない。このパンフレットは純粋なペーパー印刷物であり、魔術が施されていない。スマートフォンの地図アプリに組み込まれている案内用の魔術を使用しようかと考えたが、止めた。どの道、今は統護に付いていくしかないのだ。
 自分一人だと、この人波の中で難破する小舟になってしまう。

 

『では皆様、実際に掃除するところをご覧になって下さい』

 

 レースクィーンさながらの露出度を誇る衣装を誇らしげに着こなしている、二十代前半と思われるイベントコンパニオンがマイクを握り、声を弾ませた。
 魔術――【魔導機術】が組み込まれている円盤状の自律稼働式掃除機が、浮き上がる。
 掃除機は床面すれすれの低空飛行をしながら、ゴミを吸い上げていた。
『どうでしょうか? この素早く滑らかな飛行は。従来品との性能比較は、後ろの大画面にグラフとして表示されます。またはお手元のパンフレットをご覧下さい』
 晄も押しつけられたパンフレットを見た。
 入場時にサービスされた手提げ紙袋が、すでに半分以上パンフレットで埋まっていた。
 目を引いたのは、使用魔力の軽減率である。
 この【イグニアス】世界の人間は、誰しも魔力と呼ばれる生命エネルギーを秘めている。
 しかし魔術師ではない、あるいは魔術師になれない者の『魔力の量』――すなわち魔力総量は、一般的に魔術師に比してかなり微量である。
 よって一般人が【魔導機術】を日常生活で使用する際、小さい魔力でより効率的な結果を求められる。
『今回の効率化は、専用付属品である簡易型汎用【DVIS】の改良と、掃除機本体内の魔術プログラムの新型アルゴリズムの連携によって実現されました。また新型アルゴリズムの導入によって、より誤作動のない安全かつ完璧な魔術となっております』
 その口上によって、あちこちで失望の声が上がっていた。
 晄も同感である。
 一般人が魔術起動用のキーとして携帯している市販の簡易型【DVIS】のみで使用可能ではなく、専用付属品の【DVIS】が必要だとは。使い勝手においてイメージダウンだ。
 場の雰囲気を察してか、コンパニオンからマイクを引ったくったエンジニアが補足した。
『いずれ、いえ、近い内に市販の簡易【DVIS】でも起動可能になる予定です。しかし今回は新型アルゴリズムを魔術プログラムに組み込むのを最優先した結果でして……』
 大汗をかきながら早口で説明していく四十代のエンジニア。

 

 ちなみに魔術が【直接魔導】と【間接魔導】の二つに大別される様に、魔術プログラムも同じく二つに大別される。

 

 魔術師が個人のみで扱う【直接魔導】における魔術プログラムは、いわば魔術師オリジナルの理論に基づくワンオフ・プログラム方式であり、魔導式ステルス軌道衛星【ウルティマ】の演算機構によってコンパイルされて、初めて共通の【スペル】となる。
 対して、市販されている簡易【DVIS】を起動キーとして、施設や機器に埋め込まれている【DVIS】にアクセスして使用可能なのが【間接魔導】である。
 この【間接魔導】用の魔術プログラムは、魔術師が使用するオリジナル・プログラムではなく、厳密に規格化されているものだ。
 規格は【国際魔術師協会】および【ニホン魔術連盟】に認定されている国家規格がメインであり、その国家規格をさら各企業内で厳格に規定した企業規格も存在している。
 魔術師による魔術犯罪は、様々な政治的思惑が絡み合っている現状により、起動制限がなく野放しである。対策は、魔術には魔術で――となっている。
 その反面、規格プログラムによって起動する【間接魔導】に関しては、厳重な使用制限と安全措置がとられているのだ。このセーフティにより一般人は魔術を悪用できない。
 また魔術師が開発しているオリジナル魔術理論は、この規格プログラムを開発する基礎・礎ともなっている。企業で規格プログラムを専門に開発している魔術師は、専門職として魔術プログラマ、あるいはプログラマー魔術師と呼ばれてもいる。
 納得の雰囲気が薄い中――マイクがコンパイオンに戻り、次の製品の紹介へと移った。
 ようやく統護が戻ってきた。無事に挨拶を終えた様子だ。
 二人で次のブースへと移動する。
 予定では、飲食品メーカーが出展している【AMP】だ。
 紹介されているのは、ドリップ機器とカップがセットになった『コーヒーや紅茶を美味しくする魔術』である。
 なんでも【DVIS】内臓の専用カップから使用者の嗜好を解析して、そのデータを蓄積する事によって、体調までもを考慮した適温および味蕾(舌にある味覚細胞)に微調整させるという代物らしい。
 インスタントコーヒーの味ですら『違いの判らない男』と評判の統護には、全く共感できない魔術である。説明を聞き終えた統護は、晄を残してお偉いさん方への挨拶に赴く。
 流行っているという触れ込みだが、晄には不必要な魔術に思えた。魔術に頼らないで美味しいコーヒーや紅茶を煎れる努力をした方が、きっと楽しいのに。
 説明の後は試飲タイムであったが、晄は行列には加わらずに、大人しく統護を待つ。
「……待たせたな。次、行こうぜ」
「うん。分かった」
 割と短時間で戻ってきた統護に促され、晄はブースを後にした。
 後ろ髪など引かれない。続きを見たいとは思わない。
 興味を持てなかった。様々な魔術製品など、どうでもよかった。
 このイベントを見回ってつくづく実感している。やはり自分は魔術師には興味がない。
 興味があるのは――歌だけなのだ。
 居場所は……此処ではない。
 時刻は午前十時半。
 もうすぐだ。人生と夢を賭けた勝負の時が、刻々と近づいている……

 

 

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