アニメを斬る!

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魔導世界の不適合者 ~魔術学科の劣等生~ 第3部(第30話)

第三章  姉の想い、妹の気持ち 12 ―ハーレム―

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         12

 等間隔に常夜灯が並んでいる、特に変哲のない都会の夜道。
 統護と晄は、共にやや気まずげに歩いている。
 コンビニエンスストアをはじめとした灯りも多数ある。
 だが周囲に人影は乏しい。視界で認識できる歩行者は二人だけだ。
 晄は音楽室でのボイストレーニングを終えての帰宅の途であるのだが、担任である美弥子に送っていくように命じられたのだ。
 体育館裏での会話を思い出す。統護は上手く話し掛けられない。晄は『歌は趣味』だと主張していた。しかし、こんな夜半に学園の音楽室を使用してまで……

「――姉妹仲、凄く良さそうだったよね」

 無言に甘んじていた統護に、晄が微かに震える声で話し掛けてきた。
 なかなか視線を真っ直ぐに向けられなかったが、思わず晄を見た。晄も統護を見ている。その顔は緊張からか、明白に引き攣っていた。
 統護は可能な限り、意図的に目尻と頬を緩める。
「そういえば、宇多宵も家族仲いいんだっけな」
 自然に言ったつもりが、統護の声も震えていた。
 晄が軽く噴き出す。
「ぷっ。堂桜くんの顔、すっごく変よ。引き攣りまくり」
「お前の顔だって似たようなモンだ」
 これでも気を遣って勇気を出したのに、こんな風に笑われるなんて――心外――ではなく。
 晄の素のリアクションを引き出せたのならば充分である。
「お互いに対人関係苦手って丸分かりか」
「そうだね」と、晄の顔が自然な微笑みを描く。
 その笑顔に、統護は表情を意識するのを止めた。
「堂桜くん。そうやって笑えるようになったのって、やっぱり『ぼっち』じゃなくなったからかな。孤高の狼だった頃の堂桜くんよりも、今の堂桜くんの方が身近でいいよ」
「友達っても史基と会長だけだが、友情って数よりも質・中身だしな」
「えぇ~~!? いわゆる『堂桜ハーレム』は数にカウントしないわけ? ひっどいなぁ」
「ハーレムって呼び方は勘弁してくれ」
 男女の性差もあるが、友情とは明白に違う。
 異性としての好意――全員それぞれに特別な感情を向けている。
 彼女達との行く末を想像すると――色々な意味で頭が痛い。世間体は最悪だろう。それこそ劣等生である事以上にだ。
 しかし。
 ただ決めてはいる。全員、護る。全員、大切にする。離れていくのならば止めないが、離れないのならば、彼女達の全てを背負う。口では言いたくない。命を賭けて行動するだけだ。

 彼女達の誰一人として――ただ『護られたい』なんて云う安い女はいなかった。

 統護の為に、あるいは己の逆境に対し、我が身を賭して必死に戦った気高い女達。
 だから自分も、その行為と気持ちに報いる――カタチが『一つだけ』だ。
 統護の言葉に力が籠もる。決意が籠もる。力を込めるのはべきは言葉ではなく、努力と結果であるべきだと自覚していても。
「俺なりに考えてはいる。堂桜財閥は背負えないかもしれない。世間の平和とか世界の行く末とか大仰な思想や覚悟もない。だけれど……アイツ等の為なら俺は戦いで命を落としても、何ら悔いはない。とはいっても勝たなきゃ護れないのならば、俺は『世界最強』になるよ」
 統護は初めて最強という単語を口にした。
 やがて先々の戦いにおいて、幾度となく呼ばれる事になる最強という単語を。

 そう。強くなるだけじゃなく、最強にだってなってみせる

 そして――【エルメ・サイア】との戦い。
 ユピテルの命を奪わなかった責任は必ず取る。対価として【エルメ・サイア】に奪われるであろう、より多くの命を救ってみせる。その答えとして【エルメ・サイア】を、倒す。
 それが大切な彼女達の未来にも繋がっていると信じている。
 統護が元の世界へのコンタクトを模索するのは、これらの問題に決着をつけてからだ。
 晄がぼやいた。
「いいなぁ。私もそういう風に想われたい。でも私は『ぼっち』のままっぽいや」
 統護は思わず晄の頭を小突いた。
「いた! なによ」
「莫迦たれ。俺も『ぼっち』だった頃は大概な莫迦だったが、お前はもっと莫迦だ」
「酷い。元『ぼっち』の堂桜くんには、現『ぼっち』の気持ちなんて……」
 拗ねて涙ぐむ晄に、統護は言った。

「だからよ。俺と宇多宵は元『ぼっち』仲間っていう――友達だろ?」

 晄の足が止まる。
 呆然とした彼女の視線を、統護は真剣な瞳で受け止めた。
「俺だけじゃない。美弥子先生だってお前の為に、わざわざ夜中に音楽室を貸してくれているじゃないか。お前が自分を『ぼっち』だと主張するのなら、先生はどうなるよ?」
 しばしの間を置き、晄は頷いた。
「そっか……。そうだよね。うん。私、大莫迦だったかも」
「分かればいいよ」
 晄は口籠もりながら、上目使いで統護を窺う。そして大きく息を吸い込んで、言った。
「ひょっとして、これで私も『堂桜ハーレム』入り確定?」
「だからハーレム言うなよ」
「なぁんだ。私は彼女達みたいに護ってくれないんだ」
「護る。ハーレム云々じゃなくて、友達、知人、知り合い、すれ違いの他人でも、護れるのならば――護るよ。明白に覚悟として線引きしているってのが、アイツ等ってだけの話だ」
 別に『ただ護って欲しい』という者達を否定するつもりもない。力なき者を救う――それもまた、統護の決意だ。特別な女達とは心構えが違うだけで、戦うという行為に違いはない。
 引き締まった統護の横顔に目を細めた晄は、小さく嘆息する。
「やっぱり堂桜くん変わったね。前は『努力しない奴や戦わないは切り捨て上等』って感じだったのに。……で、ついでに訊くけれど、美弥子センセと妹さんもハーレム入りしているみたいだけど、ちゃんと自覚している?」
 ついでに私も、という微かな呟きは統護の耳に届かなかった。
 統護は苦笑しつつ肩を竦める。

「いいや。俺はあの姉妹にまんまと一杯食わされたみたいだからな」

 台詞を理解できず、晄は怪訝な表情になる。
 統護は特に説明する気はない。嵌めてくれた琴宮姉妹に不快な感情を抱いてもいない。
 色々と察する事はできる。
 深那実が【セントイビリアル学園】のOGであり、学園関係者の弱みを握っており、独自の侵入経路を確保しているのは本当だろう。
 だが――実姉の美弥子が当直員であるのならば、それを使う必要はない。
 当然ながら当直員を侵入前に調べる、あるいはローテーションを把握しているはずであり、従って深那実が「奇遇ね。かなりお久しぶり?」と姉に挨拶するのは、あり得ない。

 つまり――統護は深那実に試されていたのだ。

 

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「くしゅん!」
 小さくクシャミした深那実は、ちり紙で豪快に鼻をかんだ。
「あ~~。統護くんに噂されているのかしらね。モテる女は辛いわぁ」
「堂桜くんならば気が付いているでしょうね」
 丸めたちり紙をゴミ箱に投げ込もうとした深那実から、美弥子はやんわりとちり紙を取り上げて腰を浮かし、ゴミ箱まで歩いて行き、丁寧に捨てた。
「横着しない」
「私のコントロールなら百発百中なのに」
 琴宮姉妹は宿直室に戻っており、お茶を飲んでいる。
 美弥子はゴミ箱のある部屋隅から丸テーブルに戻り、深那実と対面の位置に座り直した。
「でも深那実。もしも堂桜くんに襲われていたら、どうするつもりだったのよ」
「不合格。ついでにそれをネタに色々と強請れるかなぁ~~、なんて」
「嘘ばっかり」
「ま。姉貴がすぐ後ろでスタンバイしていたし、心配はしていなかったけどね」
 深那実は茶目っ気たっぷりに舌を出す。
 分かっている。姉が言うまでもなく、統護は自分たち姉妹の意図に気が付いていた。

 根拠は――『深那実ミサイル』である。

 美弥子がキャッチしなければ死亡事故に繋がりかねない暴挙は、深那実に対してのキツ目のお返しであろう。今は立腹どころか天晴れといった心境である。
 龍鈴麗の襲撃によってホテルを追われた深那実は、これを機会として統護を試そうと思い立った。統護の自制心だけではなく、遠隔用の新型クラッシャーを対策された場合、どの様に切り抜けようとするのか、彼の機転の有無をこの目で確かめたかった。
「一応、両方とも合格としときますか」
「遠隔型については、試すというよりも、堂桜くんに実戦経験を積ませたかったから――って、お姉ちゃんは感じたけれど?」
「それもあるわ。信念を曲げないのならば、彼はこれから数多の敵と戦う事になるでしょうね。その戦いで生き残るには、まだまだ実戦経験が足りていないわね。甘い甘い」
「随分と堂桜くんに執心しているわね」
 美弥子が軽く驚く。
 深那実は意味深に笑って見せた。
「いやいや。姉貴こそ打ち合わせよりも随分とマジに怒ってたけれど? ひょっとして本気で統護くんのハーレム入りを目指しているとか? まあ、『教師と生徒の禁断枠』は空いているけれど姉貴じゃ『大人の女』って感じじゃないかなぁ~~」
「ちっ、違うわよ!!」
 勢いよく立ち上がった美弥子は、テーブルに臑をぶつけて悶絶した。
 そんな姉の様子に、深那実は下唇を噛む。
 ひっくり返った二つの湯飲みを片付けながら、深那実は冷たい声で告げた。
「堂桜統護についての話がマジでしたいのならば――表に出て夜風に当たろうか、姉貴」

 

 

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